クリーニング時にポケットに入れたままになっていた口紅から全体に口紅シミが付いてしまった白ショートパンツの染み抜き事例(９，９００円税込)

 

お気に入りの洋服をクリーニングに出した後、「逆にシミが増えて返ってきた…」という経験はありませんか？

特に口紅やペンなどをポケットに入れたまま出してしまうと、思いがけず衣類全体にシミが広がってしまうことがあります。そのクリーニング店でも落とすことが出来ない場合が多く、着られなくなってしまうケースも少なくありません。

今回は、他のクリーニング屋さんから「自分の店では落とすことが出来ないので助けてほしい」と当店に依頼があった、白いショートパンツに付いてしまった口紅の全体シミの染み抜き事例をご紹介します。

ご依頼いただいたのは、真っ白なショートパンツ。お客様がポケットに口紅を入れたままクリーニングに出してしまったことが原因で、洗浄の過程で口紅が溶け出し、表側だけでなく裏側にもショートパンツ全体に赤いシミが広がってしまいました。

一般的にクリーニング店ではクリーニング前にポケット内の点検を行いボールペンや口紅などが入っていた場合お客様にお返しするんですが、人間がやる事なので見落としてしまう場合もたまにはあり、今回のような大変な事態になってしまうケースがあるようです。

油分と色素が強力に混ざった「口紅汚れ」は非常に落ちにくく「染み抜き専門の技術が必要」と判断され、当店「染み抜き屋」へご相談いただきました。

＊どのように染み抜きを行ったか（工程・ポイント）

口紅のシミは「油分」「顔料」「ワックス成分」が複雑に絡み合っており、通常の洗濯用洗剤ではほとんど落ちません。そのため、以下の工程で慎重にシミ取りを行いました。

油分の分解

　専用の溶剤を使用して、口紅に含まれる油分を浮かせました。これにより生地に浸透していた油のベタつきを取り除きます。

顔料の除去

　赤い色素は繊維に深く入り込んでいるため、専用の薬剤と超音波を併用して少しずつ丁寧に分解しました。ここで焦って強い薬品を使うと、生地を傷めたり色落ちする可能性があるため、経験に基づいた慎重な作業が必要です。

僅かに残った色素を漂白

　殆ど落ちたと言えるところまで薬品で落としてからわずかに残った色素を漂白で完全に除去しました。。

結果、全体に広がっていた口紅のシミは全く分からない状態にまで回復しました。

ご依頼のクリーニング店様からは、次のようなお喜びの声をいただきました。

「大切なお客様のショートパンツをシミだらけにしてしまい本当に困っていましたが、完璧に落としてもらえお客様にもご満足いただけました。これからはさらにポケット点検を徹底するようにいたします！」

衣類を通じてお客様の大切な思い出や気持ちを守ることが、私たち「染み抜き屋」の使命です。

今回のように、一般的なクリーニングでは落としきれない口紅やインク、ワイン、皮脂汚れなども、染み抜き専門店だからこそ対応できるケースが多くあります。

「お気に入りの服をまだ諦めたくない」

「他店で断られてしまったシミをどうにかしたい」

そんなときは、ぜひ一度「染み抜き屋」へご相談ください。経験豊富な職人が一着一着丁寧に診断・対応いたします。